2006 年 32 巻 6 号 p. 514-517
ホスファチジルコリン(PC)およびホスファチジルグリセロール(PG)よりなるPC/PGリポソームにおいて,脂質組成がその表面特性およびタンパク質の保持特性に及ぼす影響について検討した.PGのモル分率増大とともにPC/PGリポソームの表面電荷および表面組成は変化を示し,タンパク質の保持量および保持形態にも影響を及ぼした.PC/PGリポソームでは,タンパク質の保持特性はリポソームとの間の非静電的な相互作用に加え,静電的な相互作用の影響も大きく受けることが示された.